アルゴリズムトレードとは?利益を上げるためのステップ
FXについて調べている中で、アルゴリズムトレードという言葉を目にして、どのような手法か気になる方もいるでしょう。
「アルゴリズムトレードって何?」「個人投資家は対策できるの?」といった疑問をお持ちではないですか?
中には、アルゴリズムトレードが為替市場に影響を与えるのかを知っておきたい方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、FXのアルゴリズムトレードの基礎知識から個人投資家ができる対策まで詳しく解説します。
アルゴリズムトレードの知識を持っておくと、損失リスクを抑えながら利益を狙えるようになります。
これからFXを始めたい方も、すでに取引をしている方も、ぜひ参考にしてみてください。
FXのアルゴリズムトレードとは
アルゴリズムトレードとは、過去の相場データや傾向、確率などを人工知能(AI)が分析し、自動的に取引を行う手法です。
様々な市場データをもとにリアルタイムで相場を分析し、理論に基づいた売買を実行します。
FX市場では、アルゴリズムトレードが注目されるようになった背景には大きく2つの理由があります。
1つ目は、人間の手動トレードでは実現困難な高速での取引ができることです。
従来の手動取引よりも圧倒的に速いスピードで売買できるため、とくに短期トレードで優位性を発揮します。
2つ目は、トレーダーの感情に左右されないという点です。
人間が行うトレードでは、恐怖や欲などの感情が判断に影響することがありますが、アルゴリズムトレードではそれがありません。
精神状態が不安定なときに取引して損失を出すリスクを軽減できるのが大きな利点といえるでしょう。
ただし現状では、アルゴリズムトレードは膨大な資金や高度な設備を持つヘッジファンドや機関投資家が中心に活用しています。
個人投資家が本格的にアルゴリズムトレードを活用するには、技術的にも資金的にも高いハードルがあるのが実情です。
アルゴリズムトレード・システムトレード・自動売買の違い
FXに関する各種トレード手法を調べていると、アルゴリズムトレードと似た言葉として「システムトレード」や「自動売買」という言葉もよく目にします。
これらは混同されがちですが、実は明確な違いがあるのです。
それぞれの定義と特徴を見ていきましょう。
| アルゴリズムトレード | AI(人工知能)がチャートを瞬時に分析し、状況に応じて柔軟に取引戦略を変えながら自動で売買する |
| システムトレード | 事前に定めたルールに従って機械的にトレードする ルールに沿った取引であれば、人が実行しても機械が実行しても「システムトレード」と呼ぶ |
| 自動売買 | システムトレードの一種で、組み込まれた売買プログラムに従ってコンピューターが自動で取引を実行する システムトレードを自動化したツールを「自動売買」と呼ぶこともある |
アルゴリズムトレードと自動売買は、どちらも「機械によって自動的に取引する」という点では似ていますが、人工知能がチャートを分析して状況に応じて判断するのがアルゴリズムトレードの大きな特徴です。
コンピューターと人工知能の違いは単純明快です。
コンピューターは人がプログラムした命令のみを実行するのに対し、AIは従来のコンピューターに学習能力や判断力、推理能力など人間の知能に近い機能を追加したものなのです。
最近ではPythonなどのプログラミング言語を使って、AIに直接指示を出すことも可能になっています。
代表的なアルゴリズムトレード
アルゴリズムトレードの中でも、最も知られているのがHFT (High Frequency Trade) です。
HFTは、「高頻度取引」と呼ばれる手法で、極めて高速かつ高頻度で売買を繰り返すのが特徴です。
このHFTは、FX市場だけではなく株式市場でも広く使われています。
たとえば、東京証券取引所での注文件数のうち70%以上がHFTによるものだといわれているほど普及しています。
FX市場でのアルゴリズムトレードは、膨大なデータを分析したうえで行われますが、その多くは以下のような既存の手法をベースにしています。
| 順張り | チャートのトレンド方向に合わせてエントリーする手法。上昇トレンドなら買い、下降トレンドなら売りのポジションを取る |
| 逆張り | チャートのトレンドとは逆方向にエントリーする手法。上昇トレンドの天井付近で売り、下降トレンドの底付近で買いのポジションを取る |
| ミーンリバージョン | 為替レートが平均値から大きく離れた場合、再び平均値に戻るという理論に基づいてエントリーする手法 |
これらの手法は人間のトレーダーも使いますが、アルゴリズムトレードでは人工知能が瞬時にチャート分析を行い、最適なタイミングで取引を実行します。
なお、FXのアルゴリズムトレードを活用しているのは、主に大規模なヘッジファンドや機関投資家です。
ヘッジファンドとは、ファンドの一種で常に高いリターンを得ることを目的としたもので、先進的な投資戦略としてアルゴリズムトレードを積極的に取り入れています。
FXのアルゴリズムトレードのメリット
アルゴリズムトレードは為替市場にどのような良い影響を与えるのでしょうか。
まず、FX市場では通貨の売買が活発に行われるほど、市場の流動性が高まります。
流動性が高いとは、需要と供給のバランスが取れて取引が成立しやすい状態を指します。
こうした状態では、為替レートの変動が比較的安定しやすくなるのが特徴です。
HFTのようなアルゴリズムトレードでは取引回数が必然的に多くなるため、市場の流動性向上に貢献するという大きなメリットがあります。
こうした効果によって、以下のような好循環が生まれます。
- アルゴリズムトレードによりFX取引が活発化
- 取引の活発化により需要と供給のバランスが保たれる
- 通貨価値が比較的安定し、予想外の値動きが減少
- 結果として勝率が向上しやすい市場環境に
これはアルゴリズムトレードを活用していない個人投資家にとっても利点になります。
通常のテクニカル分析を用いた取引でも、予想通りの値動きをしやすくなるため勝率が高まるケースが多いのです。
さらに、アルゴリズムトレードには感情に左右されないという利点もあります。
人間が行うトレードでは、欲や恐怖などの感情が判断を鈍らせることがありますが、アルゴリズムトレードではそれがありません。
その結果、冷静かつ機械的に最適な判断をし続けられるため、長期的に安定した成果を出しやすいという特徴があります。
FXのアルゴリズムトレードのデメリット
アルゴリズムトレードには優れた点がある一方で、FX市場に悪影響を及ぼす可能性もあります。
特にHFTのような超高速取引が大量に行われると、市場に思わぬ影響が出ることがあるのです。
主なデメリットには以下のようなものがあります。
- 通貨の需要と供給のバランスが崩れ、価格が不安定になる
- 短期的な価格の乱高下を引き起こし、予想外の値動きが増える
- 個人トレーダーのテクニカル分析が通用しにくくなる
こうした影響は個人トレーダーの取引にも及びます。
通常のテクニカル分析を使っていても、アルゴリズムトレードによる予想外の値動きに翻弄されて勝率が下がってしまうケースもあるのです。
また、アルゴリズムトレードはシステムやインフラの問題が発生した場合、正常に機能しなくなるリスクもあります。
取引が突然停止したり誤作動を起こしたりすることで、市場の流動性が急激に低下することもあるでしょう。
その結果、為替レートが予想外の動きをすることがあり、アルゴリズムトレードを利用していない個人トレーダーも大きな損失を被る可能性があります。
さらに、過去には「フラッシュクラッシュ」と呼ばれる現象も発生しています。
これはアルゴリズムトレードの連鎖反応によって数分間で価格が急激に変動する現象で、2010年の株式市場や2016年のポンド/ドル相場で実際に起こりました。
このような予測不能な市場の乱高下は、特に個人投資家にとって危険な状況を生み出す可能性があるのです。
個人トレーダーができるアルゴリズムトレードの対策
アルゴリズムトレードが相場に大きな影響を与えるなか、個人投資家はどう対応すればよいのでしょうか。
ここでは個人トレーダーができる具体的な対策を3つご紹介します。
それぞれの対策について詳しく見ていきましょう。
1.ロットを抑えて取引をする
アルゴリズムトレードによる相場の影響を受けても大きな損失を避けるための基本は、取引ロット数を抑えることです。
ロット数を小さく設定することで、相場が急変した際のリスクを大幅に軽減できます。
例えば、1ドル=100円のときに、異なるロットサイズで取引した場合の損益を比較してみましょう。
| 0.1ロット | 1ロット | 10ロット | |
| 1pips | 100円 | 1,000円 | 1万円 |
| 10pips | 1,000円 | 1万円 | 10万円 |
| 100pips | 1万円 | 10万円 | 100万円 |
この表からわかるように、同じ100pipsの値動きでも、0.1ロットと10ロットでは損失額に100倍もの差が生じます。
アルゴリズムトレードによる想定外の値動きを事前に予測するのは難しいため、取引ロットを抑えて大きな損失を避けることが重要です。
2.根拠をもったトレードをする
アルゴリズムトレードが引き起こす相場の揺れに振り回されないためには、感情に任せた取引を避けることが重要です。
FXで安定した利益を出すには、テクニカル分析などの分析手法をしっかり学び、根拠を持って冷静に取引することが大切です。
特に重要なのは、単一の指標だけでなく複数の分析ツールを組み合わせることです。
例えば、移動平均線とRSI (Relative Strength Index) を組み合わせることで、より信頼性の高いエントリーポイントを見つけられます。
また、経済指標の発表や要人発言などの影響で相場が大きく動くこともあるため、世界の経済や政治の動向もチェックしておきましょう。
急激な相場変動が予想される重要イベント前には、ポジションを持たないという選択も賢明です。
3.損切りラインを決めておく
分析に基づいた取引をしていても、アルゴリズムトレードによる予想外の値動きに巻き込まれることはあります。
そのような場合に備えて、取引を始める前に必ず損切りラインを決めておくことが重要です。
含み損が拡大したときに冷静に決済できるよう、あらかじめ許容できる損失額を設定しておきましょう。
心理的な抵抗から損切りができない場合は、逆指値注文(ストップロス)を活用して自動的に損切りできるようにしておくのもおすすめです。
例えば、2%ルールという手法があります。
これは、1回の取引で口座残高の2%以上を失わないように損切りラインを設定するという方法で、長期的な資金管理に役立ちます。
こうした明確なルールを持っておくことで、感情に流されず冷静な判断ができ、大きな損失を防ぐことができます。
まとめ:アルゴリズムトレードが相場に与える影響を知って取引に活かそう
ここまでFXのアルゴリズムトレードについて詳しく解説してきました。
アルゴリズムトレードは人工知能を活用した高度な取引手法で、主に機関投資家やヘッジファンドが活用しています。
市場の流動性を高めるメリットがある一方で、予想外の値動きを引き起こす可能性もあることがわかりました。
個人投資家がアルゴリズムトレードの影響を受けても利益を上げるには、ロット数の調整や根拠のある取引、適切な損切りが重要です。
これからFXを始める方は、MT4やMT5に対応した海外FX業者を選ぶと、複数のテクニカル指標や自動売買機能を活用できて便利でしょう。
アルゴリズムトレードの仕組みや市場への影響を理解し、適切な対策を講じることで、より安定したFX取引を目指しましょう。




